きみも成人式?

こんにちは。

地域によっては今月3月に成人式を行うところもありますよね。そんなわけで新成人の皆さん、おめでとう。若いっていいよなぁ…

こちらはこちらで、↓今年ハタチを迎える、我が家の看板娘です。

おばあちゃん猫1

飼い主に似てか、彼女も数奇な運命を歩んできました。

佐渡ヶ島の漁村でノラの子猫だったところを、お盆で帰省していた僕たち一家に拾われました。それから一緒に新潟に船旅し、ニンゲンの諸事情により愛知の親戚の家に送られ、何年かして再びニンゲンの諸事情により新潟に舞い戻り、今に至ります。

船にも飛行機にも乗った、元ノラ猫。本人にしてみれば、決していい思い出ではなかったと思います。女の子なのに、最初に間違えて「ちび太」と名付けてしまい、以来そのまま。19年間連れ添ったもう一匹の相方(猫)も昨年他界し、ひとりぼっちに。

めったに鳴かない子だったのに、ここのところ毎日のように、夜中に誰かを呼ぶように、にゃあにゃあ鳴いて徘徊するようになりました。キバも抜け、足腰もかなり弱ってきました。

おばあちゃん猫2

いろいろ大変だったね。

でも、これだけ生きたんだから、もっともっと生きてみない? 元ノラなので正確には分からないけれど、もうすぐ春になって、新潟にも桜が咲くころ、きみは20歳の誕生日を迎えるんだよ。

これからの門出を祝う……それもそうだけど、今まで永い間、僕たちニンゲンと共にいてくれて、ありがとう。そんな成人(猫)式。あってもいいよね。


追記:あれから半年後の2015年9月24日の朝、彼女は永い眠りにつきました。その日は一晩いっしょに過ごして、翌25日にペット霊園にて葬儀を行いました。行年20年と6ヶ月。人間でいうと、100歳にちょっと満たない程でしょうか。しばしのお別れ。さみしくなるけれど、長いこと僕たちニンゲンの家族でいてくれて、本当にありがとう

さらに追記:そんな彼女のことをエッセイに綴ってみました。作品集に収録していただきましたので、良かったら読んでみてください。

キミはずっと家族―ペットだなんて呼ばないよ
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それでは。

 

拙著『felicidad フェリシダ』絶版のお知らせ(追記:復刊しました)

いつも当ブログを見てくださってありがとうございます。

今回は、残念なお知らせをしなくてはなりません。この度、文芸社より刊行中の拙著『felicidad フェリシダ』が、来る2015年4月15日をもちまして契約満了(絶版)となります(追記:2017年3月にペーパーバック版で復刊されました。Amazonからご購入いただけます)

佐藤紫寿(felicidad)
felicidad フェリシダ
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felicidad フェリシダ』は、たくさんの方々に支えられ世に出すことのできた、僕の初めての純文学短編集です。契約の更新に至らなかったのは、ひとえに僕の力不足に尽きます。

文芸社の皆様、応援してくださった多くの方々、そして友人と家族に、この場をお借りしてお詫び申し上げますと共に、これまで支えてくださったことに改めて感謝の気持ちをお伝えいたします。

そんな中ではありますが、僕自身、今回の絶版の件をひとつのチャンスと捉えております。一日も早い2作目の発表に向けて、いよいよ前進あるのみです(追記:2019年5月に2冊目の短編集『水色の思い出』を、2022年12月に3作目で初の長編小説となる『絵描きのサトウさん』を上梓しました)

今こそ物書きとしての真価が試されているのだと思うと、日々文章を書くことがこれまで以上に楽しく、また責任も強く感じております。

絶版まで残り一か月となりますが、もしご興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、是非とも4月15日までにご購読いただけると幸いです(以後は中古本のみの流通になると思われます)。

皆様、ありがとうございました。そして今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。近い将来、必ずや新作を引っ提げて文壇に戻ってくることをお約束いたします。