「にいがた市民文学」第21号に随筆『面会』が掲載されました。

第21回にいがた市民文学(随筆部門)にて、「面会」を佳作に選んでいただきました。関係者の方々に、この場をお借りして御礼を申し上げます。

とりあえず、ほっとしています。

食うための仕事が忙しい忙しいと、そればっかりを言い訳に、今年は短編小説を1本発表したきりでした。

そんな中、短いエッセイではあるけれど、こうして選んでいただいたことで、自分がまだ物書きの人生にしがみついていることが少しは実感できて――そういう意味で、ほっとしています。

面会。

前に住んでいた家の外で餌をあげていた、野良猫のトラとの思い出を書きました。十年近くの付き合いは、もはや飼い猫レベル。それでも飼ってあげられなかった、という実話。

本当は、中編小説くらいの分量でじっくり書きたかった。大切な思い出のひとつを急いでまとめて形にしてしまったことに関しては、少しも納得できていない。読み返すほどに、色んな意味で後悔がつのってゆく。

書き終えて悔しい気持ちになったのは、まだしも救いがあるのかもしれませんね。何でもいいから、もっと書きたい。書かなければ。生活が何だ。トラ、僕に力を貸してくれ。

本当に自分らしい師走を、駆け抜けたいと思います。今年も残すところあとひと月、今後ともお付き合いくださいませ。

それでは。

 

「「にいがた市民文学」第21号に随筆『面会』が掲載されました。」への2件のフィードバック

  1. 先生こんにちは、「文芸しばた」に引き続き「にいがた市民文学」も
    ご掲載されたとの事、誠におめでとうございます、さて「文芸しばた
    」は何とか入手して読ませていただきました、「月」は、繊細かつき
    れいな表現ですね、太陽の輝きと月の光、同時に見ることできなくて
    も、それぞれの存在を実証するものですが、なんだか悲しいような気も
    しますね、でも深い繋がりがあると言う事ですね。
    「雪まちマダム」も、繊細な表現と全体の構成のバランスがとても良
    いと思いました、「不条理です」この言葉が胸に突き刺さりました、
    世の中この「不条理」の上にみんな暮らしていますね、私も作曲の方で、
    大手レコード会社から声がかかり、その会社主催のコンテストに
    応募するように言われその会社のレコーディングスタジオで録音して
    出しましたが、県の決勝で負けて2位でした、会社員もしていました
    が、結局会社の方を選びました、作曲は趣味としました。でも良い経
    験ができてよかったと思いました、私の場合作曲では、生活はできま
    せんでした。
    ますます寒くなりますのでお体に気をつけてください。

    1. コンナムルさん、こんにちは。
      「月」と「雪まちマダム」を読んでいただき、誠にありがとうございます。文芸しばたの入手も大変だったと思うのですが、それでもわざわざお手に取って読んでくださるのは、本当に嬉しい限りです。
      コンナムルさんは音楽をやっていらっしゃったのですね。それも大手レコード会社から声がかかるほどの実力…すごいです! 作曲は、どんなジャンルですか。楽器は何ですか(何となく、ギターのようなイメージがあります)。質問ばかりですみません(笑)。
      僕も小説では食べていけませんが、書かないと人生そのものが成り立ちません。いつか、コンナムルさんの作った曲を聴いてみたいです。

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