TOEICの結果

英検1級合格を目指す傍ら、去る9月にTOEIC(L&R)を受験しました。

コロナの影響で試験の実施がしばらく中止になっていたこともあり、個人的にもおよそ半年ぶりの受験となりました。多くの人たちの尽力によって再開されたこと、いち英語学習者としてひとしおの感慨を禁じ得ない、そんな心境でした。

さて、先日スコアが通知されました。945点(L:495、R:450)でした。内訳の比率は昔からこんな感じで、リーディングセクションが弱いです。分かっていても、取りこぼしがなかなか止まりません。どこで取りこぼしたかは、あらかた見当がついています。

リーディングセクションでは、part 5が最難関だと思っています。ぱっと見、手軽にスコアが稼げそうですが、文法構造をしっかりと読み取らないと足を掬われる問題もあるため、僕の性格上、一問一問に対してどこまでも疑心暗鬼になり、逆に凡ミスが多発します。

ご参考になるかは分かりませんが、そんな僕なりのTOEICに対する取り組み方について、少しだけ書いておきます。

TOEICにも英検や他の試験同様、出題において独自の傾向や性格があるので、本番前にはそちらにチャンネルを合わせることが必要になってきます。普段は英検向けの勉強をしている僕ですが、今回だと試験本番の1週間から10日前くらいを目安に、集中的にTOEICの問題集に切り替えました。

 


TOEIC L&R TEST パート5特急 420問ドリル (TOEIC TEST 特急シリーズ)

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TOEIC L&R TEST 900点特急 パート5&6 (TOEIC TEST 特急シリーズ)

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上記の問題集を使って、まずは苦手なpart 5から先に固めます。すべての問題を繰り返し解くだけですが、文法知識を復習するというよりは、出題の傾向や癖など、TOEIC独特の雰囲気に浸ることに重きを置いています。個人的にはpart 5はスピードと正確さの両立が最もシビアに要求されるパートだと思う(だから嫌)ので、準備期間の半分以上はここで使っています。

その他のパートの対策では、公式問題集を使います。分からない単語が出てきたら、単語単体ではなくフレーズ、場合によってはシチュエーション全体で覚えます。こちらも学習の目的は同じで、どのパートでもTOEIC特有の雰囲気をつかむということを前提にしています。

 


公式 TOEIC Listening & Reading 問題集 6

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雰囲気、雰囲気ばかりで具体的な説明になっていませんが、とにかくTOEICの世界観にどっぷり浸ることが大切だと考えます。その意味では、本番試験と同じプロセスで作られている公式問題集が最良のテキストとなります。1冊を集中的に、しつこく何度も解きます。無我の境地に至りたいのかもしれません。

なお、同じリーディングセクションだと、part 7は長文ゆえに難問の印象を抱きがちですが、僕は全パートの中でいちばん好きです。謎解きゲームみたいな楽しさはあると思います。part 5ほどには細かい文法の知識を要求されないので、相性や好みを抜きにしても相対的な難易度はpart 5より低いように感じます。

背伸びをして何かアドバイスできることが僕にあるとすれば――もしこれからTOEICの勉強を始める場合、リーディングセクションはpart 7(リスニングならpart 3・4)から着手するのもアリだと思います。まとまったストーリーの中で単語やフレーズを覚えることで、ビジネスシーン独特の言葉遣いが学べるので、実務で活用したい受験者の方にもおすすめします。

いろいろ書きましたが、TOEICの話はこれくらいで終わりにします。今月は英検も控えているので、今はまたそっちの勉強に戻っています。そして最終的には、一日も早く小説をじっくり書く生活に戻りたいです。皆さんもお身体に気をつけてお過ごしください。

それでは。

 

黒マスクと太宰

毎日、黒いマスクを着用しています。最近はとても暑いので、人通りの少ない屋外では鼻だけ出しています。同じデザインの布マスクを、洗い替えで6枚持っています。下着と同じ感覚です。洗濯する度に、少しずつ痛んできました。

マスクの色というと、やはり白が多いようですが、僕は黒しか着けません。汚れが目立たない、どんなファッションとも合わせやすい、等の理由もありますが、黒の方がクラシカル&ノスタルジックな印象があるというのが一番の理由です。

イメージだけではなく、実際、昭和14年に発表された太宰治の作品にも、黒いマスクが出てきます。懶惰の歌留多(らんだのかるた)という短編(↓の作品集などに収録)に、こんな文章があるのです。


新樹の言葉 (新潮文庫)

 

それから、また、机の引き出しを、くしゃくしゃかきまわす。感冒除けの黒いマスクを見つけた。そいつを、素早く、さっと顔にかけて、屹っと眉毛を挙げ、眼をぎょろっと光らせて、左右を見まわす。なんということもない。マスクをはずして、引き出しに収め、ぴたと引き出しをしめる。

(平成20年第29刷、p.16)

小説を書こうと机に向かう筆者が、作業に身が入らずに、引き出しから耳かきを取り出して耳掃除をしてみたり、マスクを出して意味もなく着けてみたり、などという他愛もない内容です。

感冒、という言葉、今ではあまり耳にしなくなりました。昔、風邪薬のコマーシャルなどで聞いた記憶があります。作中の黒マスクの実物がどんなものかは知りません。耳かきなんかと一緒に引き出しにごちゃごちゃ入れているあたり、どこの家庭にもあった普段使いのマスクなのでしょう。

太宰兄が黒マスクを着用して、あの太い眉をきりっと上げて、眼をぎょろぎょろさせるところなど、想像すると楽しいです。彼が現代に生きていれば、こういう日常をSNSに投稿して読者サービスなどしてくれそうな気もします(笑)。

昭和初期には既に存在していたとおぼしき黒いマスク。復刻版とかあればよいのに、などと考えたりもします。もちろん、マスクの要らなくなる日が一日も早く訪れることが何よりです。

それでは。